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路面標示デザインの考え方 [材料選択編]

初稿日:2025.12.03

更新日:2025.12.03

道路に描かれている「止まれ」や矢印、横断歩道のような路面標示。 普段、当たり前のように見かけるこれらの標示は、 実は私たちの安全やスムーズな移動を支える大切な役割を担っています。

前回の記事では、路面標示の基本的な「材料」や「施工方法」をご紹介しましたが、今回はその中から「シート工法」について、当社が製造・販売している3つのシート製品を通じて掘り下げてみたいと思います。

路面標示の奥深い世界を覗いてみましょう。

 

 シート工法って、実際どんなもの?

 

 

シート工法は「シート状に成型した文字やマーク等を道路に貼り付ける工法」です。

塗料を直接塗る方法と比べて施工時間が短く、特に細かな文字やデザイン標示に適してます。

 

 

 

3つのシート製品

 

それでは、3つのシート製品をご紹介します。
それぞれの特長を活かし、用途や環境に合わせた最適な施工が可能です。

 

 

【シートの選び方①】路面標示の目的・使い方で選ぶ

 

【シートの選び方②】設置路面の種類で選ぶ

 

 

職人さんの技術が光る施工現場

 

シート工法は他の施工方法と比べると手軽に見えるため、「貼るだけ」と思われがちですが、実際の施工現場では熟練の職人による高度な技術が光ります。
路面の清掃から始まり、正確な位置決め、シワや気泡を防ぐ丁寧な貼り付け、さらに端部の仕上げまで、すべてが細やかな手作業です。

特にクイックシートの溶融タイプでは、バーナーでの加熱時に“あぶりすぎ”や“あぶり不足”を防ぐため、気候やシートの状態を見極めながら作業を進めます。これらは長年の経験によって培われた、まさに職人の勘と技が生きる工程です。

 

さいごに

 

今回は、当社の3つのシート製品を通じて「シート工法」における材料の選び方をご紹介いたしました。

それぞれの製品に異なる特徴があり、 使用する場面や求める品質に応じて 選び分けられていることが お分かり頂けたでしょうか。道路を歩いているとき、 車を運転しているとき、 足元や前方の路面標示を 少し注意深く見てみてください。「これはシート工法かな?」 「どんな材料を使っているんだろう?」そんな風に考えてみると、 いつもの道が少し違って見えるかもしれません。その一つひとつの標示が、 私たちの安全で快適な移動を支えるために、 多くの人の知恵と技術、 そして思いやりによって 作られていることを、 心の片隅に留めていただければ幸いです。