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路面標示デザインの考え方[ 対象者編 ]

初稿日:2022.06.02

更新日:2022.06.10

 

路面標示のデザインを決める際に、どのような事を考えていますか? 「目立たせたいので配色は赤と黄の面積を大きくしよう。」「読みやすいように文字サイズを大きくしよう。」など様々な事を考えてデザインを決めているかと思います。

 

もし勝手気ままに路面標示をデザインした場合、「目立つこと無く気づかれない」「文字が小さすぎて読めない」「必要な情報が記載されていない」など、路面標示として機能しない可能性がおきます。

 

それを避けるために、路面標示のデザインに影響を与える「設置目的、対象者、設置環境、配色、書体」などの基本となるデザインの考え方を知る必要があります。この記事では「対象者」別のデザインの考え方をご紹介します。

 

 

1.路面標示の目的とは

 

 

路面標示は、主に対象者へ必要な情報を伝達するという目的で設置されます。例えば「車のスピードを落として欲しい」「観光客を美術館へ誘導したい」「スポーツイベントを告知したい」などです。

 

的確に情報を伝達をするには、「図や文字が認識できる。図や文字が読める。」つまり「視認性・可読性」が重要です。

 

この「視認性」とは路面標示が発見しやすいことや目立つことを示し、「可読性」とは路面標示の図や文字が見みえる、読めることを示しています。「視認性・可読性」の両方を兼ね揃えたデザインにすると的確に情報伝達ができます。

 

 


2.路面標示デザインの構成要素とは

 

 

上図のような「設置目的、対象者、設置環境、配色、書体」など様々な構成要素を考えながらデザインをすると「視認性・可読性」を満たす路面標示となります。

 

この後は、対象者別の適切な文字サイズや文字の縦横比、情報量、表示言語の基本的な考え方をご紹介します。路面標示デザインを決める際に、参考になればと思います。

 

 


3.対象者別の文字サイズ・文字縦横比・情報量の考え方

 

路面標示は対象者によって、デザインを決める必要があります。例えば人は路面標示を近くで見ることが多いです。また走行している自動車は、路面標示をかなり手前で見ることが多いです。その上、速度がでている場合は、確認する時間が短い事も考えられます。

 

このように「人・自転車・バイク・自動車」など、対象者によって路面標示を視認・可読するシチュエーションが違います。

つまり路面標示までの距離や対象者の状態「停止中・歩行中・走行中、歩行・走行スピード」が路面標示の「視認性・可読性」に影響します。

 

「人・自転車・バイク・自動車」の対象者別による「文字サイズ」と「文字縦横比」と「情報量」の路面標示デザインの考え方をご紹介します。

 

 

 

 

文字の縦横比と可読性の比較例

 

情報量と可読性の比較例

 


4.対象者別の表示言語の考え方

 

路面標示は対象者によって、表示言語を決める必要があります。例えば「止まれ」の文字は未就学児の場合、読めない漢字のため、その場所に「止まる」ことがなく路面標示の情報が伝達されない事になります。

 

また対象者に外国人を含む場合は、日本語が読めない可能性もあり、日本語のみの路面標示は機能しない事も予想できます。

 

このように「日本人(大人)・日本人(子供)・外国人」など、対象者によって表示言語が可読できるか影響します。それら対象者別による「言語」の路面標示デザインの考え方をご紹介します。

 

 

路面標示の表示言語の組み合わせ例

 

 


5.さいごに

 

今回は「路面標示デザインの考え方 [対象者編]」をご紹介しましたが、対象者以外にも路面標示デザインに影響を与える「設置目的、設置環境、配色、書体」などの構成要素は多くあり、それらを複合して考えながらデザインを決めることになります。

 

この他にも「路面標示デザインの考え方」の別コンテンツをご紹介していきますので、デザインを決める際の参考になればと考えています。

 

 

※自社の屋外路面シート製品の提案実績、販売実績を参考にしてこの記事を作成。

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