路面標示のデザインを作る時に、最初は手書きなどのラフ案を作成するとしても、最終的にはパソコン上でデータ製作をして完了となります。その際にデータの特長を知っていることで、キレイに見える写真や図形、文字などを表現できます。適合しないデータでデザインを作成した場合は、路面標示が機能しないことがおきる可能性もあります。
今回は路面標示の製作時に使用する「ベクタデータ」と「ビットマップデータ」などのデータの種類や適切なデータの選び方をご紹介します。それにより写真データの解像度設定やデータ支給時のファイル形式や路面標示デザインのデータ作成の際のご参考になればと思います。
目次
「ベクタデータ」と「ビットマップデータ」とは、パソコンモニターで表現できる静止画像データのことです。データごとのメリットとデメリットがあるので、それぞれの特長をよく理解することで路面標示デザインする際に適したデータの作成ができます。
ベクターデータ | ビットマップデータ | |
データ例 |
線と面で画像を構成している |
ピクセル・ドットで画像を構成している |
意 味 | 画像を、点の座標とそれを結ぶ線(ベクター、パス)などの数値データをもとに演算によって表現するデータ再現方式。 | 画像を色のついたピクセルやドットと呼ばれる点の羅列・集合として表現するデータ再現方式。 |
メリット | ● ビットマップデータよりも容量が小さくなる。
● 拡大・縮小・変形しても画質が損なわれない。 |
● きめ細やかな色表現ができる。
● 写真が表現ができる。 |
デメリット | 写真のような複雑な輪郭線や配色を持つ図形には再編処理できない。 | ● 解像度が高くなるとデータ容量が膨大になる。
● 拡大・縮小等を行うと画質の劣化が生じる。 |
利用場面 | ● 拡大して使用する必要がある図形や文字などを表す場合。
● イラストや図面など、線や面の輪郭がはっきりした画像を作成する場合。 |
● 細かい表現や透明感を出したい場合。
● 写真のように微妙な色の変化を表現したい場合。 |
ファイル形式 | ● AI ● EPS ● SVG ● DXF ● JWC ● JWW ● PDF (ベクターデータをPDF形式で保存した場合。) |
● BMP ● GIF ● JPEG ● PNG ● PDF (ビットマップデータをPDF形式で保存した場合。) |
ビットマップデータでは解像度をppiやdpiで表します。ppiは、ピクセル・パー・インチ(pixel per inch)の頭文字です。1インチ(2.54cm)の中に何個ピクセルがあるかを示しています。ピクセルとは、デジタル画像や画面を構成する最小単位で、色のついた微細な点のことです。
解像度は目的・用途によって適した数値があります。解像度が低いと、写真や図形、文字がキレイに表示されず可読できないこともおきます。
そのため路面標示にビットマップデータを使用する際には、解像度200ppi以上を推奨しています。この理由として、路面標示は雑誌などの印刷物と違い、顔の近くで見ることは無く、100~150cm以上の高さから見ることが多いためです。
ただしキレイに表示するため、解像度が高くなりすぎるとデータ容量が大きくなり、メールからのデータ送信に対応できなくなるのでデータ容量も考慮する必要があります。
クイックシート溶融タイプ施工方法を新たに作成しました。シート施工の一連の流れやシートの炙り方のポイントなどをご紹介しています。当社のYOUTUBEサイトからご覧になれます。
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クイックシート溶融タイプの受取り後、すぐに梱包ダンボールを開封して、シートの状態の確認をお願いします。
シートの軟化、段ボールへの貼りつきが無ければ、直射日光を避け、立て掛けずに涼しい場所で保管してください。
クイックシート溶融タイプは熱により軟化、溶融します。そのため直射日光があたる環境下では、段ボールとシート、またはシート同士が貼付く恐れがあります。
・高温の路面には、直接シートを置かないで下さい。
・直射日光を避け涼しい所に保管して下さい。
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